「死刑に異議あり!」キャンペーン ミッションの中間報告

「死刑に異議あり!」キャンペーンでは、昨年、「厳罰主義的な刑事政策へ
の具体的反論および寛容な刑事政策の具体的提言を通じて、死刑制度を廃止
し、誰も排除されない、すべての人の命と権利が尊重される社会の実現を目
指す」とのミッションを掲げ、ミッション実行委員会を立ち上げ、ミッショ
ンの実現に向けた検討を進めてきました。

 この検討作業の中で、寛容な刑事政策の具体的提言に向けた多くの論点が出
されました。例えば、経済的格差・不平等が拡大し、社会の周縁で生きにく
さをかかえる人々が排除され、治安政策が強化され、厳罰化が進んでいると
いう問題。さらには、現在の応報的な司法を見直し、修復的司法の理念に基
づく政策も必要ではないか、という論点。あるいは、出所後の更生支援など、
やり直しのできる社会の実現に向けて求められる変革は何か、など。

 死刑のない寛容な社会を目指そう、という議論は、非常に多くの論点を含む、
より広がりのあるものになりつつあります。こうした議論を基にして、今年
2月には、ボランタリーフォーラムTOKYO2011において、分科会『厳罰化社会
からの転換』を開催しました

 今年の後半には、こうした取り組みからさらに発展させて、貧困問題や修復
的司法、更生支援など、様ざまな現場で取り組んでいる人びとなどと繋がり
ながら、政策提言の場づくりを目指した新しい企画をスタートさせる予定で
す。企画の詳細が決まってきましたら、WEBでもお知らせいたします。

 死刑制度を廃止し、誰も排除されない、すべての人の命と権利が尊重される
社会を作るために、今後とも「死刑に異議あり!」キャンペーンにご関心を
お寄せ頂ければ幸いです。
(「死刑に異議あり!」キャンペーン事務局)